各地の電力会社が、「大規模太陽光パネルで作られた電気の買取を拒否・保留する」との報道が相次ぎました。確かに高い買い取り価格を見込んだ「駆け込み申請」が膨大な量になったこと、またこれまでの構図と同じような、大企業が資金力にまかせて地方で事業展開することが相次いだことは確かなようです。
しかし、それと私たちが推進する市民発電は全く別物。改めてこのことを感じることができたのは、10月29日に開催した第一回円卓会議「地域主導で進める再生可能エネルギー」においてでした。
宝塚市から、新エネルギー推進課を代表して来て下さった政処剛史さんは、市民と行政が一体となって次世代エネルギーのあり方を模索する意義を熱く語ってくださいました。
またコーディネーターの古屋将太さん(環境エネルギー政策研究所)は、デンマークをはじめとした国々で、分散型でどのように自然エネルギー化が進んだかを紹介して下さいました。能力と情熱を持った人が全国、全世界にいることを再確認できた会議でした。
鹿児島・川内原発の再稼働に「シャッター商店街が増えているから原発関連のお金が必要」という理由で、地元の薩摩川内市議会が同意する最終決断を下しました。
確かに原発を再稼働することで発生する経済効果は莫大なのでしょう。経済的な繁栄を否定するつもりはありません。しかし私たちはいまだに「福島第一原発」の事故処理方法すら見つけていないのも事実なのです。
次の世代にどのような社会を残すのか?
次の次の世界にどのような社会を残したいのか?
これからもこの視点を忘れないで、市民レベルでの思索を続けていきたいと、円卓会議で改めて感じたのです。
桃井 和馬