写真家で桜美林大学客員教授も務める桃井和馬・多摩エネ協代表が、12月1日放送予定のNHK教育テレビ『こころの時代~宗教・人生~「戦場から祈りへ」』に出演します。
これまで当協会のイベントでも何度か報告された、学生たちと歩くスペイン・サンチャゴ巡礼路の旅についての話が中心になる模様です。
早朝5時からの放送ですので、レコーダーの予約録画なども活用していただいて、ぜひ番組をご覧ください。
放送予定日時:12月1日(日)午前5時00分~午前6時00分 NHK Eテレ
リンク:NHKの番組紹介ページ
今回は、スイスの安全保障について、少し紹介させてください。スイスは国連に2002年まで加入しませんでした。また現在もEUには所属していません。理由は1863年にできた赤十字国際委員会の中立を保つためでした。
スイスは国境を5ヵ国(フランス、ドイツ、オーストリア、イタリア、リヒテンシュタイン)と接しています。第二次世界大戦時、小豆島と同規模の国土を持つリヒテンシュタイン以外は、すべてドイツとイタリアの支配下となり、結果、枢軸国に囲まれた陸の孤島になってしまったのです。この恐怖の体験がスイスを「砦の国家」へと向かわせました。男子には徴兵制が課せられ、それぞれの家には銃器が配備された上に核シェルターの設置も義務化されたのです。
しかし武力による安全保障には限界があります。ソフトパワーで未然に紛争を避けることができるなら、それに越したことはありません。そこで、スイスが徹底してこだわったのが、ジュネーブ条約の遵守徹底です。この条約は、紛争地において、一切の分け隔てなく、負傷者などを助ける「国際人道法」で、スイスのジュネーブで締結されたことでこの名称がつけれてました。そしてジュネーブ条約を守るため働きをするのが、赤十字国際委員会(ICRC)なのです。 続きを読む 桃井和馬の視点 第3回「スイスの安全保障と、京都議定書」 →
各地の電力会社が、「大規模太陽光パネルで作られた電気の買取を拒否・保留する」との報道が相次ぎました。確かに高い買い取り価格を見込んだ「駆け込み申請」が膨大な量になったこと、またこれまでの構図と同じような、大企業が資金力にまかせて地方で事業展開することが相次いだことは確かなようです。
しかし、それと私たちが推進する市民発電は全く別物。改めてこのことを感じることができたのは、10月29日に開催した第一回円卓会議「地域主導で進める再生可能エネルギー」においてでした。 続きを読む 桃井和馬の視点 第2回「円卓会議で改めて感じた“視点”」 →
私が多摩で住みはじめたのは20年ほど前。最初は賃貸のアパートで生活していましたが、都心からも近く、自然と多摩に定住したいと思うようになり、12年前に一軒家を購入しました。
家を買う。それはどのように生きたいかの表明だということを、いくつもの家を見学する中で感じる様になりました。購入の前には、千葉などにも足を伸ばし、物件を見て回りました。また多摩市の中でも、様々な場所でマンションから一軒家をチェックしてまわったのです。私にとって重要な購入要因は、「都心との関係」「コミュニティーの有りよう」「買い物の利便性」「学校や教育施設の有無」などでした。それらを加味した上で、最終的に今の場所に出ていた物件を購入したわけです。
私たち「エネ協」はエネルギーを考えるために発足した組織です。しかし最近「エネルギー問題だけを考えるだけでは十分でない」と感じるようになっています。エネルギーと一言でいっても、原発で作られたものなのか? 化石燃料から作られているものなのか? 自然の力を利用して作られたものなのか? など多様です。
それだけではありません。どれくらいエネルギーを使う生活をしているのか? したいのか? 逆にいえば、どれくらいの不便さであれば耐えられるのか? などの総合判断が求められるわけです。エネルギーを考えることとは、つまり「生き方」を考えることに他ならないのです。
これまで私たちはエネルギーに特化したプロジェクトを展開してきました。焦点を定め、ブレないことで、時代に即応したプロジェクトをスピードを持って展開するためにも、この基本姿勢は大切でしょう。けれども、そろそろ次のステップに移行しても良い時期なのかもしれません。
私たちは何のために、どれだけのエネルギーを必要としているのか? つまり、私たちはどのようにこの社会で生きていきたいかを、「エネ協」を通して考えるプロジェクトです。
桃井和馬
多摩で自然エネルギーの普及を目指す市民参加の取り組みです。